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甲虫のなかま


硬い甲をもった甲虫は、子供たちにも人気のある昆虫ですね。夏の山にはいろいろなところに潜んでいて、特に低山の広葉樹の林道には種類も豊富です。どんな木や草にどんな甲虫が付いているかは、大体決まっていますから、これを覚えると林道歩きが一層楽しいものとなるでしょう。
特に個人的にはやっぱりクワガタムシの仲間には惹かれてしまいます。子供の頃には、コクワガタやノコギリクワガタしか採れなかったのに、林道に行くとミヤマクワガタやアカアシクワガタなどがたくさん見られるのもうれしいです。

カブトムシ
我が家の周辺のような低地の林地にたくさんいますが、林道ではあまり会いません。むしろ、朝に電灯の下で探したほうが遭遇率高し!子供に人気で最近はすっかりお店で買う虫になった感もあります。雄は小さい方の角がいかにもつまんでくださいと言う形状をしていて、とても持ちやすいのですが、角が無く、足の刺も多い雌はチクチクと持ちづらいんです。
(千葉県 01.8)

マメコガネ
クズの葉を食べています。豆類やブドウ、クリの葉を食い荒らしてしまいます。むかし、日本からアメリカに侵入して広がり、大発生して農作物に大きな被害を与えたのが有名で、英名では「Japanese beetle」と呼ばれます。
(千葉県)

コフキゾウムシ
このゾウムシはクズの葉を捜すと必ずのように付いています。我が家の周りにはクズがたくさん生えているので、よく見かけます。しかし、真剣な眼差しで営んでいるところ、邪魔しちゃいけなかったかな?
(千葉県 01.8)

ナナホシテントウ
言わずと知れた、テントウムシの代表格ですね。橙色の上ばねに名前の由来である7つの黒紋があります。ちょっと変わった見方ですが、私は黒地の胸部にある目のように見える一対の白紋が、海のシャチの同様の2つの白紋と何となく似ているなぁと思っていつも見ています。
(長野県・姫川小谷林道 01.8)

ヨツスジハナカミキリ
夏の少し高い林道では、白い花によく見かけます。背中の黒い筋がちょっと違う、似たような仲間がたくさんいますよ。また、こういう白っぽい花にはハナカミキリの仲間がいろいろ見られます。
(長野県・妙高小谷林道 01.08)
(埼玉県・中津川林道 02.8)

アカハナカミキリ
トドマツの害虫らしいですが、うちの近くにはトドマツないからなあ?左のヨツスジハナカミキリとともにハナカミキリの代表種ですよ。
(長野県・姫川小谷林道 01.8)

オトシブミ
とてもカワイイやつですよ
オトシブミの仲間は葉を巻いて「揺らん」という幼虫のゆりかごを作ります。いま、葉に切り込みを入れてまさにこれを作ろうとしているところです。ちなみに揺らんを作るのは雌だけです。
(長野県・姫川小谷林道 01.8)

ゴマダラオトシブミ
種類によって、「揺らん」を作る葉と切り方が決まっていて、左のオトシブミもこのゴマダラオトシブミもクヌギやクリの葉で作ります。オトシブミが横一直線に切るのに対して、ゴマダラオトシブミはL字状に切ります。
(新潟県・杉野沢林道 01.8)

ヒメオオクワガタ
比較的涼しい時期になっても活動するクワガタ虫で,結構珍しいです。林道沿いのヤナギ(しだれヤナギじゃないよ)に付いていますよ。これも千葉ではちょっと見られないでしょうね。有名なオオクワガタとは胸の後端の形が違います。
(新潟県・杉野沢林道 01.8)

ミヤマクワガタ
我が家の近隣には滅多にいないので、子供の頃はあこがれでした。林道に入るとクワガタでは一番の普通種といっても過言でないかも。この画像の個体はちょっと濡れていて見難いですが、普通は金色っぽい毛で覆われています。
福島県・一ノ渡戸四ツ谷林道 02.8
(山形県・鳥海山 03.8)

コアオハナムグリ
花に集まって、花粉や蜜を食べるコガネムシの仲間です。アザミや野菊類に特に多く見かけるので、林道ではなじみがあります。
(千葉県 01.9)

イタドリハムシ
イタドリやスイバなどの雑草を食べます。この個体は羽の紋が黄色ですが、オレンジ色のもの赤いものと、いろいろな変化があります。
(長野県・妙高小谷林道 01.08)

トホシハムシ
ハムシの仲間にはテントウムシのように、紋の数を○星ハムシというのが結構たくさんいます。トホシハムシはかなり均衡の取れたきれいなハムシです。
(長野県・姫川小谷林道 01.8)
クスベニカミキリ
カミキリムシは非常に種類の多い仲間です。特に小型の仲間は正直言って正確には同定できません。クスベニカミキリは主に花に来ますが、よく林道で見かけます。
福島県・四時川林道 02.5

タマムシ
決して珍しいというほどでもないのですが、この素晴らしい色つやから、子供の頃は飛んでいるのを見かけると捕まえるまで一直線に人の家をも乗り越えて追いかけた覚えが何度かあります。ケヤキやエノキの葉を食べますが、幼虫が桜の木に育つので桜の周辺で見かけることが多い気がします。
(千葉県 01.8)

キボシカミキリ
これはカミキリムシの中でも特によく見る普通種です。特に多いのはイチジクの木で一本の木に何十匹も群がっていることも珍しくありません。身体の割りに触覚が非常に長いのが印象的。
(千葉県 01.8)

ゴマダラカミキリ
これまた、カミキリムシでは普通種でヤナギやクヌギに付きます。背中の黒色は真っ黒ではなく、少し青みがかっていて、何か深い色合いに感じます。
(千葉県 01.8)

コブヤハズカミキリ
この個体のほかに、私はあまり見かけたことがありません。あまり目立たない体色のせいでしょうか?後ばね(甲虫では通常背中の中にしまわれている)がないので飛べないカミキリムシです。
(長野県・姫川小谷林道 01.8)
マルクビツチハンミョウ
ツチハンミョウの仲間は、カンタリジンという
毒を持っていて、成虫に触れて体液が付くとかなりひどい皮膚炎を起します。目を擦ったりすると失明の恐れも。
幼虫は花で待ち伏せ、ハナバチが来るとしがみついて巣に運ばせ、ハチの卵や貯蔵食料を食い荒らして育ちます。
幼虫の姿が脱皮ごとに違ったり、幼虫の間に一度、仮のさなぎになって、また幼虫に戻るなど、なにやら変わった変態をする甲虫です。
甲虫ですが、羽根は退化していて飛べないし、腹が丸見えです。
⇒山梨県・泉水谷横手山林道 03.5

ハンミョウ
ハンミョウは左のツチハンミョウとは随分違う仲間なのですが、同類のような扱いをされます。けれども、ハンミョウには毒はなく、小さな昆虫を捕食する肉食の昆虫です。
幼虫は、土に穴を掘って暮らし、ちょうどマンホールの蓋のような形の頭で穴を塞いで、他の虫が近づくのを待って捕食します。子供の頃よく、これに草の葉を近づけて噛み付かせ、穴から釣りだして遊びましたが、そのためにニラムシとも言われます(ニラの葉でなくても釣れるのですが)
(千葉県・高宕山 03.6)
ミヤマカミキリ
こいつは、子供の頃カブトムシをとりに行くと樹液でも電灯の下でもだいたい一緒にいたような気がします。カミキリムシっていうのはその触覚・顔つきからすると、どうも光でなくって電波かなんかを感じ取っているようなそんな印象をずっともっています。「エレキング」ににてるのかな。
(茨城県・里美村 03.8)

センチコガネ
とてもきれいな金属色をしています。けれども、この仲間は動物の糞、死骸、腐食した植物などに来るので少々イメージの悪さがマイナスであまり日の目は見ません。まあ、お掃除やさんとして、役には立っているのですが、しかたないでしょうかね?
(千葉県・林道山田線 03.9)



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